タイトル:深紅の戸籍簿 ~のとキリシマツツジの古木調査報告書~

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概要

深紅の戸籍簿。「のとキリシマツツジ」の古木の、分布と品種の調査報告書(平成29年改定版)です。

2.調査体制1事業全体の監修宮本康一(能登町文化遺産活用実行委員会会長NPO法人のとキリシマツツジの郷理事長)倉重祐二(新潟県立植物園副園長)小林伸雄(島根大学生物資源科学部教授)2現地調査・登録ナンバープレートの取り付け・写真撮影?NPO法人のとキリシマツツジの郷珠洲市水木由一輪島市瀬戸久男大路篤夫綱屋保治岩崎淑秋酒井一以能登町福池睦夫鳥越眞壹由本健蔵竹中哲夫高木年男堂前利昭穴水町今正広七尾市以南政田成利3.調査方法能登地方(石川県輪島市、珠洲市、鳳珠郡穴水町、能登町、羽咋郡志賀町、鹿島郡中能登町)における「のとキリシマツツジ」分布と品種名を明らかにするために、「古華」(柳田村盆友会,1994)を参考として、平成18年から推定樹齢100年以上のキリシマツツジの所有者に対して「のとキリシマツツジ」の古木の保有状況に関するアンケート調査を行った。それらの結果をもとに、特に大きな個体および花形や花色が特徴的な個体を選択し、開花期を中心として現地での調査を行い、花器形態、株の大きさ、来歴等の調査を行った。品種名は、「日本の園芸ツツジ」(1979,誠文堂新光社)によって同定した。また、平成22年より、NPOのとキリシマツツジの郷が中心となり、「深紅の戸籍簿」への個体登録のために所有者へのアンケート調査を行い、所有者の協力を仰いで登録ナンバープレートの取り付けおよび写真撮影を行った。?のとキリシマツツジ連絡協議会(協力)珠洲市桜井信義輪島市坂本春雄前田弥三松能登町背戸清穴水町越渡朝生夫妻志賀町西浦久雄夫妻角畑勲山崎脩平能登全域山?昭宏3調査データの整理隅屋美好(能登町)倉重祐二(新潟県立植物園副園長)小林伸雄(島根大学生物資源科学部教授)4.調査結果今回調査の対象とした能登地方では、樹齢100年以上の「のとキリシマツツジ」が500個体現存することが明らかとなった。しかし、未登録または未だ確認されていない個体の情報もあることから、今後の継続的な調査とデータの集積が必要である。市町別に見てみると、輪島市101個体、珠洲市99個体、鳳珠郡穴水町58個体、能登町144個体、羽咋郡志賀町99個体、鹿島郡中能登町7個体と能登半島の先端に近い市町で多くの個体が分布することが明らかとなった。「のとキリシマツツジ」は、能登地域に分布する江戸キリシマ系ツツジ品種群であり、同定の結果、確認されたのは以下の7品種と品種不明の3系統である。‘本霧島’、‘蓑霧島’、‘二順霧島’、‘八重霧島’、‘四季咲霧島’、‘紅霧島’、‘紫霧島’品種名不明の「けら性」の一重咲き、「けら性」の蓑咲き(不完全二重咲き)、「けら性」の八重咲きii